格安SIMで機種変更をする方法は、大手キャリアのように「ショップにお任せ」とはいかないケースが多いです。この記事では、SIMカードの入れ替え・eSIMの再発行・データ移行の3ステップで、初めてでも迷わない機種変更の全手順を解説します。
格安SIMの機種変更は自分でやるのが基本
格安SIMの機種変更はSIMカードを新しい端末に差し替えるだけで完了するケースが大半です。大手キャリアのように「機種変更手続き」は基本的に不要で、手数料もかかりません。
格安SIMの機種変更は、大手キャリアのような窓口手続きとは異なり、端末の購入・SIM設定・データ移行を自分で行うのが基本です。ただし手順自体はシンプルで、SIMカードを入れ替えてAPN設定をするだけで通信できます。eSIMの場合は再発行手続きが必要ですが、オンラインで完結します。
機種変更の全体像
| ステップ | 内容 | 所要時間 |
|---|---|---|
| STEP 1 | 新しい端末を用意する | ー |
| STEP 2 | SIMカード入れ替え or eSIM再発行 | 5〜30分 |
| STEP 3 | データ移行・初期設定 | 30分〜1時間 |
STEP 1: 新しい端末を用意する
格安SIMで使う新しい端末は、利用中のSIMが対応しているかを確認してから購入しましょう。
端末の入手方法
格安SIMユーザーが新しい端末を入手する方法は主に4つあります。
| 入手方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 格安SIM各社のオンラインストア | セット割引やキャンペーンが使える | 在庫・機種の選択肢が少ない場合がある |
| Appleストア・メーカー直販 | SIMフリー端末を定価で購入 | キャンペーン割引がない |
| 家電量販店 | 実機を触って選べる、ポイント還元あり | 格安SIMとのセット割引は少ない |
| 中古スマホショップ | 費用を大幅に抑えられる | バッテリー劣化やネットワーク利用制限のリスクあり |
購入前のチェックポイント
新しい端末を購入する前に、以下の3点を必ず確認してください。
- 対応回線の確認: 利用中の格安SIMが使っている回線(ドコモ/au/ソフトバンク)の周波数帯に端末が対応しているか、各社の対応端末一覧で確認
- SIMサイズの確認: 現在のSIMカードのサイズ(nanoSIM/microSIM)と新端末のSIMスロットが合っているか確認。ほとんどの端末はnanoSIM対応
- eSIMの対応確認: eSIMで契約中の場合、新端末がeSIMに対応しているか確認
中古スマホ購入時の注意
中古端末を購入する際は、「ネットワーク利用制限」の状態を確認してください。「〇」であれば問題なく使えますが、「△」や「×」の端末は通信が制限される可能性があります。各キャリアのネットワーク利用制限確認サイトでIMEI番号を入力して確認できます。
格安SIMの端末選びについては格安SIMの選び方ガイドも参考にしてください。
STEP 2: SIMカードの入れ替え・eSIM再発行
新しい端末を用意したら、SIMの移行を行います。物理SIMカードとeSIMで手順が異なります。
物理SIMカードの場合
物理SIMカードの場合、旧端末から新端末にSIMカードを差し替えるだけで移行できます。格安SIM各社への手続きは不要です。
- 旧端末の電源を切り、SIMトレイを取り出してSIMカードを外す
- 新端末のSIMトレイにSIMカードを挿入
- 新端末の電源を入れる
- APN設定を行う(後述)
SIMカードの取り扱い
SIMカードはIC部分(金色の端子)に触れないように取り扱ってください。静電気による故障を防ぐためです。また、SIMトレイの取り出しにはSIMピン(端末の付属品)を使用します。クリップの先端でも代用できます。
eSIMの場合
eSIMは物理カードがないため、新端末への「再発行(再インストール)」手続きが必要です。格安SIM各社のマイページやアプリから手続きします。
| キャリア | eSIM再発行方法 | 手数料 |
|---|---|---|
| ahamo | ahamoアプリ → その他 → SIM関連手続き | 無料 |
| LINEMO | My Menu → 契約確認変更 → eSIM再発行 | 無料 |
| povo2.0 | povo2.0アプリ → 契約管理 → SIM再発行 | 無料 |
| 楽天モバイル | my 楽天モバイル → SIM再発行 | 無料 |
| IIJmio | マイページ → SIMカード再発行 | 220円(タイプA)/433円(タイプD) |
| mineo | マイページ → 各種変更 → SIMカード変更・再発行 | 440円 |
| UQモバイル | My UQ mobile → SIM再発行 | 無料 |
| ワイモバイル | My Y!mobile → SIM再発行 | 無料 |
eSIM再発行の基本手順は以下のとおりです。
- 旧端末で各社のマイページ/アプリからeSIM再発行を申請
- 新端末でQRコードを読み取り、eSIMプロファイルをインストール
- 新端末でAPN設定(必要な場合)を行い、開通確認
eSIM対応の格安SIMについて詳しくはeSIM対応の格安SIMおすすめまとめをご覧ください。
APN設定の方法
新端末でモバイルデータ通信を利用するには、APN(アクセスポイント名)設定が必要な場合があります。
iPhoneの場合: 各社の公式サイトからAPN構成プロファイルをダウンロードしてインストールします。設定 → 一般 → VPNとデバイス管理から確認できます。ahamo・LINEMO・povo・楽天モバイル・UQモバイル・ワイモバイルはプロファイル不要で自動設定されます。
Androidの場合: 設定 → ネットワークとインターネット → SIM → アクセスポイント名からAPN情報を手動入力します。SIMカード挿入後に自動設定されるキャリアも多くあります。
APN設定後の確認
APN設定が完了したら、Wi-Fiをオフにしてモバイルデータ通信でWebサイトにアクセスできるか確認してください。通信できない場合は、端末を再起動してから再度確認しましょう。それでも解決しない場合はAPN設定値の入力ミスがないか見直してください。
STEP 3: データ移行
SIMの移行が完了したら、旧端末から新端末へデータを移行します。移行方法はOS(iPhone / Android)の組み合わせによって異なります。
iPhone → iPhone
iPhoneからiPhoneへのデータ移行は「クイックスタート」が手軽です。
- 新iPhoneの電源を入れ、旧iPhoneを近づける
- 旧iPhoneに「新しいiPhoneを設定」と表示されるので「続ける」をタップ
- 新iPhoneに表示されるアニメーションを旧iPhoneのカメラで読み取る
- 画面の指示に従って設定を進める(Face ID/Touch ID → パスコード → データ転送方法の選択)
- 「iPhoneから転送」を選ぶと、旧iPhoneのデータが直接転送される
転送時間はデータ量によりますが、64GBで約30分〜1時間程度です。両方のiPhoneを電源に接続し、Wi-Fi環境で行ってください。
Android → Android
AndroidからAndroidへのデータ移行は、Googleアカウントのバックアップが基本です。
- 旧端末: 設定 → Google → バックアップ → 「今すぐバックアップ」を実行
- 新端末: 初期設定時に「データのコピー」を選択
- 旧端末からケーブルまたはWi-Fi経由でデータを転送
Googleアカウントに紐づくデータ(連絡先・カレンダー・アプリ一覧・Wi-Fi設定など)は自動で復元されます。写真・動画はGoogleフォトのバックアップを有効にしておくと新端末でもそのまま閲覧できます。
iPhone → Android / Android → iPhone
OSをまたぐ機種変更は、一部データの移行に制限があります。
| データ種類 | iPhone → Android | Android → iPhone |
|---|---|---|
| 連絡先 | Googleアカウント経由で移行可 | Googleアカウント経由で移行可 |
| 写真・動画 | Googleフォト経由で移行可 | Googleフォト or iCloud経由で移行可 |
| LINEトーク履歴 | 一部移行可(直近14日分) | 一部移行可(直近14日分) |
| アプリ | 再インストール必要 | 再インストール必要 |
| おサイフケータイ/Apple Pay | 移行不可(個別に再設定) | 移行不可(個別に再設定) |
LINEの引き継ぎは事前に
LINEアカウントの引き継ぎは、旧端末で「アカウント引き継ぎ」をオンにしてから36時間以内に新端末で行う必要があります。異なるOS間(iPhone↔Android)の引き継ぎでは、トーク履歴は直近14日分のみ移行可能です。同一OS間ならバックアップからすべてのトーク履歴を復元できます。事前にLINEアプリでバックアップを取っておきましょう。
移行後に確認すべきこと
データ移行が完了したら、以下を確認してください。
- 電話の発着信ができるか
- モバイルデータ通信(4G/5G)でWebサイトにアクセスできるか
- SMSの送受信ができるか
- LINEにログインでき、トーク履歴が復元されているか
- おサイフケータイ / Apple Payの設定(必要に応じて再登録)
- 各種アプリへのログイン(銀行アプリ・決済アプリは二段階認証の再設定が必要な場合あり)
格安SIM各社の端末購入・機種変更サポート
主要な格安SIMの端末購入方法と機種変更のサポート状況をまとめました。
| キャリア | 端末販売 | 機種変更手続き | セット割引 |
|---|---|---|---|
| ahamo | ahamoサイトで販売 | SIMカード差し替えのみ | 他社乗り換え時のみ |
| LINEMO | 端末販売なし | SIMカード差し替えのみ | なし |
| povo2.0 | 端末販売なし | SIMカード差し替えのみ | なし |
| 楽天モバイル | 楽天モバイルショップ・オンライン | SIMカード差し替えのみ | 端末セットキャンペーンあり |
| IIJmio | IIJmioサプライサービスで販売 | SIMカード差し替えのみ | MNP乗り換え時にスマホ大特価セール |
| mineo | mineoオンラインショップで販売 | SIMカード差し替えのみ | 端末セット購入可 |
| UQモバイル | UQスポット・オンラインショップ | 店舗でも端末購入可 | 端末セットキャンペーンあり |
| ワイモバイル | ワイモバイルショップ・オンライン | 店舗でも端末購入可 | 端末セットキャンペーンあり |
LINEMOやpovo2.0のようにオンライン専用ブランドは端末販売をしていないため、SIMフリー端末を別途購入する必要があります。一方、UQモバイルやワイモバイルは店舗があるため、対面でのサポートを受けながら端末を選べます。
IIJmioはMNP乗り換え時にスマホ大特価セールを実施しており、端末を大幅割引で購入できるため、他社からの乗り換えと同時に機種変更する方にはお得です。
格安SIMの選び方や各社の特徴については格安SIMおすすめランキングで詳しく比較しています。
よくある失敗と対処法
機種変更時にありがちなトラブルと対処法をまとめました。
SIMカードが認識されない
SIMカードを差し替えても新端末で認識されない場合は、以下を確認してください。
- SIMカードの向きや挿入位置が正しいか
- SIMトレイがしっかり閉まっているか
- 端末を再起動する
- 別のSIMスロットがある場合はそちらに挿入してみる
それでも認識されない場合は、SIMカードの故障の可能性があります。格安SIM各社に連絡してSIMカードの再発行を依頼してください。
モバイルデータ通信ができない
SIMカードは認識されているのにデータ通信ができない場合は、APN設定の問題です。
- iPhoneの場合: 旧端末のAPN構成プロファイルを削除し、各社の最新プロファイルを再インストール
- Androidの場合: APN設定の入力値を公式サイトと照合し、誤りがあれば修正
APN設定後は必ず端末を再起動してください。
旧端末のデータが消えてしまった
機種変更で旧端末を初期化する前に、必ずデータのバックアップを取ってください。iPhone はiCloudまたはPC(iTunes/Finder)にバックアップ、AndroidはGoogleアカウントにバックアップを取るのが基本です。
MNPでの乗り換え手順全般については格安SIMへのMNP乗り換え全手順で詳しく解説しています。
まとめ
格安SIMの機種変更は「端末を用意 → SIM入れ替え → データ移行」の3ステップで完了します。物理SIMカードなら差し替えるだけ、eSIMなら再発行手続きをするだけで、格安SIM各社への特別な手続きは基本的に不要です。
機種変更のポイント:
- SIMカードの差し替えだけなら手数料0円・手続き不要
- eSIMの場合は各社マイページから再発行(無料〜440円程度)
- APN設定を忘れずに行う(iPhone はプロファイル、Androidは手動設定)
- データ移行はiPhone同士ならクイックスタート、Android同士ならGoogleバックアップが手軽
- LINEの引き継ぎは事前に「アカウント引き継ぎ」をオンにしておく
乗り換え全般のタイミングについては格安SIMの乗り換えベストタイミングも参考にしてください。
よくある質問
Q格安SIMの機種変更に手数料はかかる?
物理SIMカードの差し替えで機種変更する場合、手数料は一切かかりません。eSIMの場合は再発行手数料が必要な格安SIMもあります(IIJmioは220〜433円、mineoは440円)。ahamo・LINEMO・povo2.0・楽天モバイル・UQモバイル・ワイモバイルはeSIM再発行が無料です。
Q格安SIMの機種変更でSIMカードのサイズが合わない場合はどうする?
現在のSIMカードと新端末のSIMスロットのサイズが異なる場合は、格安SIM各社にSIMカードのサイズ変更(交換)を申し込む必要があります。手数料はキャリアによって異なりますが、一般的に440〜3,300円程度です。最近の端末はほぼすべてnanoSIMに対応しています。
Q格安SIMで機種変更すると電話番号は変わる?
いいえ、変わりません。同じ格安SIM内での機種変更(SIMカード入れ替え)では、電話番号はそのまま引き継がれます。SIMカード自体に電話番号が紐づいているため、端末を変えても番号は変わりません。
QSIMフリースマホはどこで買うのがおすすめ?
iPhoneならApple Store(オンライン・実店舗)で購入するのが確実です。AndroidならGoogleストア(Pixelシリーズ)やメーカー直販サイトが安心です。格安SIMとセットで購入するならIIJmioのスマホ大特価セール(MNP乗り換え時)やUQモバイル・ワイモバイルのオンラインショップがキャンペーンでお得になることがあります。
Q機種変更後にLINEのトーク履歴は引き継げる?
同じOS間(iPhone→iPhone、Android→Android)であれば、LINEアプリのバックアップ機能を使ってトーク履歴をすべて引き継げます。異なるOS間(iPhone→Android、Android→iPhone)の場合は直近14日分のトーク履歴のみ移行可能です。機種変更前にLINEアプリで「トークのバックアップ」と「アカウント引き継ぎ」の設定を必ず行ってください。
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